酔頭禿筆日記 sioux_pu’s diary

現像ソフトも編集ソフトもない撮ってだしです。というのもどうかな、と最近思っています。

今日の一冊

戦場のコックたち

本屋大賞ノミネート作品。なので期待して読んだのだったが、残念でした。 これはラノベなのに、ラノベではないように書かれたのか、あるいはラノベではないように読まれてしまった不幸なのか、そんな小説ではないか。「灰と幻想のグリムガル」のように書かれ…

『金の仔牛』続

南海バブルとチューリップバブルはなんとなく知っていたが、ミシシッピ計画は知らなかった。 戯曲的だな、と感じたのだが世間でもそう思っている人がいるようですね。 題材にしては、先生ならではの過酷さ・残酷さがないな、と感じつつ読み進める…と。 最後…

金の仔牛

ひと月遅れで手にしました。 あえて戯曲的なつくりかな。

屍者の帝国

面白かった…が、円城塔とは、エンタテイメント的なおもしろさ、あるいはふざけ度、のようなものが「手が合わない」という感あり。。この春には円城塔を読んでいたら原因不明のうつ状態にはまりこんだっけ。 『後藤さんのこと』はしっくりきたんだけどな。 そ…

『オーロラの魔獣』 リンカーン・チャイルド/RHブックス+プラス

なんの予兆もなかったのだが、きょう突然外注の協力会社さんが飛んだ。 今週は奇跡的にしのげそうだが、来週はどうにもならないだろう。と、先週木曜の夜に書いたのだった。で、先週の来週の今週もなんとかなりそうだ。 しっかし、価格が厳しくてそのあとを…

『古事記を読みなおす』 著:三浦祐之/ちくま新書

だらだらと、なかなか読み終えられなかった『古事記を読みなおす』(著:三浦佑之 ちくま新書)をようやく読了。 amazon:古事記を読みなおす (ちくま新書) 本書は、NHKラジオ第2放送で放送されていた、カルチャーラジオ「古事記への招待」のテキストに大幅加…

我的日本語

二か月積んであったリービ英雄の『我的日本語』を読みはじめた。 毎週木曜、大須のミスタードーナツで30分だけ読む、という読み方になるから、またきっとずいぶん時間がかかるだろうと思う。 冒頭からかなりおもしろい。 自分で文章を書きながら、漢字か平仮…

愛おしい骨

ずいぶん時間をかけて、キャロル・オコンネルの『愛おしい骨』を読了。 おもしろかった。 アメリカの田舎でのカルト的集団や、超自然的、オカルトな出来事を違和感なく描くのは、あいかわらずうまい。 しかし、残酷な事態を設定するのがそこまで必要か否か、…

ユダヤ人の起源 歴史はどのように創作されたのか

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翳りゆく楽園

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戦争の世紀を超えて

『戦争の世紀を超えて』その場所で語られるべき戦争の記憶がある 著者:姜尚中/森達也 集英社文庫 ISBN978-4-08-746534-1 http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E4%BA%89%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%82%92%E8%B6%85%E3%81%88%E3%81%A6%E2%80%95%E3%81%9D%E…

ジプシーに纏り付かれたら兎も角走って逃げる

『外人術 大蟻食の生活と意見〜欧州指南編〜』 著:佐藤亜紀/ちくま文庫 昨年7月に出版されたときには、パスポート期限が切れて10年以上経つし、もう海外旅行なんかしない、っていうかビンボーでできないからいいや、と思って買わなかったのだけど、立ち読み…

アンジェイ・ムラルチク『カティンの森』 集英社文庫

この物語は、考古学の講義場面から始まる。秦の始皇帝の兵馬俑がスクリーンに映し出され、講師ヴェロニカは学生たちに疑問を提示する。 「今日、我々の追求すべきこと、それは、歴史において死が、どのようにしてその個人的な次元を失っていったか、また歴史…

島尾敏雄『魚雷艇学生』

本を手に入れようと思ったら、書店に行くよりも、たいていAmazonで探すようになっている。書名や著者で検索すればおおかた欲しいものを探し当てられるし、2・3日で届けてくれる便利さには中毒性があると感じている人も多いのではないでしょうか。でも、Amazon…

『ハーモニー』伊藤計劃

ようやく『ハーモニー』読了。 『虐殺器官』に続く時系列で、脳の報酬系をつつくことで人間の行動を制御できるのではないかという考えをさらに推し進めた作品。 人間を人間たらしめているのが、動物にはなく人間だけが持つ「意識(意思)」。だが、意識は人…