酔頭禿筆日記 sioux_pu’s diary

現像ソフトも編集ソフトもない撮ってだしです。というのもどうかな、と最近思っています。

用水路のアフリカ

昨晩は勤め先の忘年会。仕入先の皆さんにもご出席いただいたので、引き続き二次会に。錦三丁目の、きれいなおねいさんとお酒を飲みながらお話しするお店へ。
皆さんそれなりに盛り上がっているようなので、会話の圏外に外れて、のんびり飲む。昔はこういうお店が苦痛でたまらなかった。最近ようやく、相槌だけうってこちらから話しかけなければ、おねいさんは忙しいテーブルに移動してくれる、ということがわかって、ずいぶん気楽になった。
で、2時に帰宅。さすがに今朝はしんどかったのか寝坊。洗濯して、今週もためてしまったシンクの洗い物をかたづける。スーツがちょータバコくせー死ぬる感じなのでベランダに干して、シャワーを浴びて多少すっきりした。
いつもなら、こっから買い物に出かけて帰ったら飲酒タイムなのだけれど、ちょっと活動しないとお酒が抜けない気がするので、3年ぶりに取り出したメバルロッドとジグヘッドにメバル用のワーム、カメラを持って外出。カメラ首からさげて裸のロッド持って住宅街を歩くおっさん。怪しいな。
徒歩5分で到着した、名古屋市中村区内某所の用水路。



先週散歩中に見つけた、ナイルティラピアの楽園。幅約1メートル、水深30センチほどの用水路に、ちょっとこれはどうよ、ってくらいナイルティラピアがわさわさ泳いでいる。その混み具合を名古屋でたとえると、地下鉄東山線の名古屋-栄間(平日昼間)くらい。東京でいえば山手線の新宿-新大久保間(平日昼間)くらいだな、たぶん。きっと駒込-田端間の山手線よりは人口密度が高いと思う。偏光フィルターがないので、水中のようすを撮れなくて申し訳ない。
しかして1/32オンスのジグヘッドをフロロ5ポンドに結んで(アイが見えねーwジジイだwww)キャスト。最後に釣りに行ってはや3年、キャストのしかた忘れたwwうわ足元に落ちたwwwみたいな感じだったのだが、
ヒット!



さらにヒットwwww



結局、3キャスト3ヒット1バラシ。
川幅1メートルの水路で、20センチ超える魚が釣れると、抜きあげるときにさすがに迫力ありますよ。
さて、最初の写真の約20メートルの部分は、上流も下流も暗渠になっていて、どこからどこへ流れているのかはわからない。が、おそらく工場の温排水を荒子川の最上流に放流するための用水路だと思われる。夏と比較してみなければ断言できないが、冬になって本流の水温が下がったために用水路までティラピアが上ってきたものか。
ティラピアは、「成魚は主に植物プランクトンなどの植物質を採食」(『外来生物事典』東京書籍)とされているが、ワームを食ってきたということは、小魚やエビなどの甲殻類、昆虫類も食べるはずだ。この狭い用水路というエリアにこれだけの量が生息していれば、ティラピア以外の動物が生きのびていくのは難しいだろう。荒子川のティラピアは、グーグル先生も教えてくれるほど有名だが、ここ支流の用水路に生息する魚類は、ほぼ単一種ではないか?このような状況になっているのには驚かされた。
今回の記事を書こうと思ったのは、いま読んでいるこの本に触発されたため。



『翳りゆく楽園』
著者:アラン・バーディック/訳者:伊藤和子/ランダムハウス講談社 刊
科学雑誌のエディターである著者は、

 私は都市に、人間の造った世界にどっぷり浸かっている。外来種の脅威を正確に知るには、画一化された人工の世界から出て、多様で荒々しい手つかずの自然を探さなければならない。人間の世界が終わり、自然が始まる境界線を見つけて、それをまたいで、境界線の向こうに踏み込んでみなければならない。

と考え、外来種・侵入種についての研究者をたずねて世界中を廻る。
あと1/5ほど未読のため、読了後にまとめてみたい。この項続く(と思う)。