「おとうさん、おとうさん」
しょうごくんに起こされる。寝ぼけて起きたけれど、かれがうちにいるはずはない。
「ん、しょうちゃんどしたの。あ、そっか夢かぁ、夢だよねぇ。」
「夢じゃないよ、ほら。」しょうごくんがほっぺを触らせてくれる。中3のくせにずいぶんやわらかい。
「うん、ほんとだね、あそびにに来てたのか、じゃあもう起きるからね。」あれ、夢じゃないのか。
そうか。しょうごくんが泊まりに来るのなら、部屋の掃除をきちんとしておけばよかった。
これは夢じゃないなって、夢の中で感じるときのふしぎな感じ。