酔頭禿筆日記 sioux_pu’s diary

現像ソフトも編集ソフトもない撮ってだしです。というのもどうかな、と最近思っています。

1950年代の原子力に対するひとつの認識

新しくかえた食器用洗剤が合わなくて、主婦湿疹になってしまった。手のひら(とくに指先)の皮膚が角質化してむけてしまって、指紋がほとんどなくなった。おかげでノートPCが指紋を認識してくれなくて起動できない事態に陥ってしまったのでした。

それはさておき、吉田健一の『乞食王子』にあった記述。

併し文明人ならば、原子爆弾がそれまで人間が築き上げてきた文明の結晶であって、この発明が火薬の出現よりも更に劃期的なものであることを認める筈だと思う。従来の観念にこだわらずに、頭を自由に、縦横に働かせることで、人間は先ず原子を発見し、次にその原子を分裂させることに成功した。今日、我々は火薬なしで生活することは出来なくなっている。音が聞こえないだけで、世界のどこかで毎日、どの位の量に上る火薬が我々の生活を支える為に解らない。そしてその点では、核兵器の原理は火薬と電気の発見を兼ねてこれを遥かに上廻っているものである。

第5福竜丸以後にかかわらずこの認識なのだな。
吉田健一において。いわんや業界においておや。