酔頭禿筆日記 sioux_pu’s diary

現像ソフトも編集ソフトもない撮ってだしです。というのもどうかな、と最近思っています。

断酒日記 2021/5/17(月)~5/19(水)

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初日 5/17(月)

 二日酔い気味の状態で出社して、朝、なんとなく自分のブログを開いてみると、全く記憶にない黄金頭さんのツイートを引用したエントリを発見する。いちど寝た後に起き出してツイッターを見ながら書いたらしい。

 ツイートに引用された増田のツリーを見ていくと、アルコール依存が進むと、脳がエネルギーとしてブドウ糖を使う代わりに、アルコールを分解する途中に生成される酢酸を代用することがある、という記事へのリンクがあった。アルコール依存がそこまで進んだ段階で、治療のためにアルコールを絶つと、酢酸が作られないため脳へのエネルギー供給が不足し、認知症のような状態になることがあるのだとかなんとか。

 医療機関のHPではそんな話は出て来ないのだが、断酒についての個人ブログでは割と良く知られた話題らしく、お酒の代わりに酢を薄めて飲んで凌ぐ話がいくつかあった。

 帰宅後「とりあえずお酒を飲む」という習慣を克服することが高い壁であるので、代わりになる飲み物が見つかれば一歩前進につながる。(ノンアル飲料、炭酸水、麦茶などはかつて試してみたがお酒の代用とはならなかった。)

 帰宅時、地下鉄ではお酒を飲む気分に支配されつつあり、「絶対飲んじゃうな」と思いながらスーパーに寄り、りんご酢および胃をいっぱいにして断酒アシストをするべくから揚げ弁当2割引きを購入。

 まず、りんご酢を炭酸水で割って飲んでみる。味はちょっと飲みにくいくらいがかえってちょうどいい。喉にも胃にも刺激があるので、案外気持ちをごまかせるかもしれない。香りは、いちにち仕事をしたあと靴下を脱いだときを連想させるものが、ちょっとだけある。

 これで胃がいっぱいになれば飲みたい気分もかなり失せるだろうと、から揚げ弁当を食べ始める。から揚げ4個、おひたしキャベツ、黒ごまのかかったごはん。から揚げは硬い。苦労して1個食べる。ご飯はぎゅうぎゅうに圧縮して盛られている。めちゃめちゃ密度が高く、ひとくちでいつもの3倍ぐらいの回数咀嚼する。赤くはない。見た目は茶碗に1杯強くらいなのだが、実態としては1.5合はあるのではないか。結局から揚げ1個とご飯を半分残した。そして、お酢は水割りに氷を入れたり、お湯で割ったりなどして4杯ほど飲んだ。腹が苦しい。

 かくして今夜の飲酒への欲求は去った。

 お茶かコーヒーを飲みたい、この時間にこんな欲求を感じるのは生れて初めてかもしれない。アマプラのビデオを見る気も起きず、しばらくソファーでぐったりしたのち歯を磨いて寝る。就寝前に歯を磨くのはずいぶん久しぶりだ。ベッドに入り『バグダードフランケンシュタイン』再読の続きを読んで、就寝。

 悪夢を見て寝汗をかくなどして、2度ほど起きる。ここしばらくひどかった頭痛は、朝までなかった。

 

2日目 5月18日(火)

  5時過ぎに起床。不快感はないが、好調というほどでもない。

 食欲はたいしてないので、朝ご飯はいつものようにヨーグルトと食パンを1枚。お腹の調子がいいような気がする。念のため?お酢をお湯で割って1杯飲む。

 夕方になると飲酒の欲求が湧いてくるのは、酢酸が切れるせいかもしれないと思い、空いたPETボトルにお酢の水割りをコップ1杯ほど入れて、いつもより10分ほど早く出かけた。

 午前中からまともに仕事ができるし、面倒な話もイラつかずにできる(気がする)。後からで良いからと溜めていた案件を処理する。

 離脱症状とかが心配だったのだが、なんだよいつもよりメンタルが安定しているじゃないか(まだ1日目っすよ)。

 16時半頃にもっていった酢を飲んで、18時20分ごろに退社(ホワイト)。小雨が降っていたので折り畳み傘を差して自転車に乗り駅に向かうが(道交法違反で検挙されると5万円以下の罰金らしい、もうしません)自転車置き場で降りるときに、右足が自転車に引っかかって派手に裏にひっくり返る。大内刈り1本。

 自宅の最寄り駅ではおにぎりを買いたかったのだけれど、雨がひどくなったのでまっすぐ帰宅。それほど食欲はないのだけれど、先週作った鍋的なものの残りを温めて、酢を飲みながら食べる。

 長ネギの青いところが、妙に嫌な味がする。エリンギかしめじか、きのこのにえぐみがある。「飲んでいたら絶対気が付かないな」などと思いつつ食べた。

 饂飩を茹でようかとも思ったのだが面倒でやめた。おかげで少々物足りず、若干の「飲もうかな」という気持ちが湧くが「まあいいや」でやり過ごす。

 アマプラで、女子大生みたいなのが異世界に転生して本づくりをする、というようなアニメを4話まで見るが、申し訳ないけれどけれどつまらない。それからなんで男性の名前がみんなドイツ系なのだ?

 二日目は普通に飲まずに過ごせた。もうちょっと満腹度が高ければ全然飲む気が起きなかったかもしれないので、あんがい断酒の肝は炭水化物かもしれない。

 ドラブルの『昏い水』の続きを読んで寝る。もちろん歯も磨いた。夢は何か見たが、悪夢ではない、頭痛もなし。

 

3日目 5月19日(水)

  1週間分をまとめようと思っていたけれど、長くなったのでこの辺で1回切ろう。

 

 で、今日なんだが、朝5時過ぎに起床。当たり前のような顔をして、酢を湯で割ってヨーグルトと食パンを食べる。サラダとかチーズ・卵なども食べられるようになれればよいのだが。40代のころはもっと食べていたのではなかったか。

 水割り酢を持って出かけるが、昨日より2分ほど出遅れたので駅までの途中に少し走る。

 8時5分ごろに会社に着く。今日も割と落ち着いた気分で仕事を進める。先週まで、どうしてああも苛立っていたのだろうか。

 午後も普通に仕事をし、16時ごろに昨日同様水割り酢。そして18時15分に退社(きょうもホワイト)。中央線と地下鉄に乗っている間中、晩ご飯をレトルトカレーにしようかインスタントラーメンにしようか考えるが纏まらない。

 帰り道のツルハで、カレーの場合に備え丸大のチルドから揚げ、ラーメン用にもやしと豚小間を購入して帰宅した。

 着替えてとりあえず炭酸酢を飲む。ベースのりんご酢ミツカンの「純リンゴ酢」なのでドリンクには向いていると定評があるのだが、なんだか違和感が湧いてくる。どうも出汁が入っているような味を感じてしまうのだ。出汁の風味を意識しながら飲んでいると、徐々にお酒を飲みたくなってくる。断酒にあたって在庫を捨ててしまったわけではないので、日本酒と白ワインがある。ますます追い詰められる、ここを脱するのには、なにか腹にたまるものを食うしかなかろう、と思うものの、面倒で動けない。さらに炭酸酢を飲む。やがて...お酒を通り越してつまみが欲しくなってきた。

 腹を括って冷奴を用意する、薬味は萎びた青じそと茗荷。ポン酢で(また酢かよ)食べる。かつおぶしもかければ良かったな、などと思う。

 カットサラダに切ったトマトをのっけて白フレンチドレッシングをかける。なぜクレイジーソルトを使わなかった、と自省する。

 丸大の鶏から揚げを3個温め、マヨネーズとケチャップを添える。塩気が強いせいかマヨネーズが合わないわね。

 酒も飲まずに居酒屋状態が出来した。しかし、いつもとは違う、酔っぱらっていないからやけどしたり包丁でけがをする心配がない。その昔、包丁を使うのに添え手を猫の手にしない癖があったころ、薬指の爪を2回すごく深く切ったことがあった。炒め物をしているフライパンの金属部分を掴んで、火傷をしたこともあった。もちろん酔った上でのことである。2度とそんなことはあり得ない。

 ここに素晴らしい世界が開けた(ほんとは酒飲んでんじゃないの)。

 お酒を飲んでいれば、締めにラーメンか饂飩蕎麦でもってところだけれど、素面なので山崎の塩バターフランスパンを一切れキリン生茶でいただいたのち、今に至ります。

 どうにか断酒3日目を乗り切りました。こんなふうで良いのでしょうか、まだ人生この先10年くらいはあるはずなのですが。

 それでは、今夜も歯を磨いて本を読んで寝ます、明日も皆さんに幸有らんことを願いつつ。りんご酢の残りがあと僅かです。割ったときにおろし生姜をすこし加えると風味が良くなるようです。