カメラやレンズはもう増やさないつもりでいたのだけれど、つい入手してしまった左側のQBMマウントプラナー1,8/50。届いてみると、A/Mレバーの、レバーをM側にしたとき、そして絞り込みピンを押し込んだときに絞り羽根が開放まで開かない、という実質ジャンク品だった。商品の説明ではそこには突っ込めない書き方で、オクはやっぱり闇が深いというか皆さん商売が御上手というのかいやはや...レンズはきれいでした。まあ運用で何とかしよう。
ツァイス銘で西ドイツ製なのだが、ローライに供給されたこのプラナーの製造工場はツァイスの本拠オーバーコッヘンではなく、1969年にツァイスイコンに吸収されたフォクトレンダーのブラウンシュヴァイク工場で、レンズ構成もプラナーというより6群7枚のウルトロン型らしい。
ツァイスイコンが一般向け光学機器事業から撤退、ブラウンシュバイク工場閉鎖ののち、ローライのシンガポール工場で作られたのが真ん中のプラナーMade by Rolleiと右手のフォクトレンダー銘カラー-ウルトロン。
レンズ構成は共通とのことだが、コーティングが3本とも異なって見える。ツァイスプラナーはパープル・マゼンタ・アンバーで手持ちのQBMマウントのゾナーよりもHFTコーティングに似ている、HFTプラナーはパープルとアンバーの色目が濃くて最もこってりした印象、カラー-ウルトロンはグリーン・シアン味が見える。西ドイツとシンガポールでは硝材も違ったりするのだろうか。
左のツァイス=ローライプラナーと鏡胴のデザインが同じでシンガポール製のHFTコーティングのプラナーもあるそうだ。
真ん中のHFTプラナーは鏡胴の内側が浮いてガタついているのでカメラ側にぐいと押しつけないと片ボケする、カラー-ウルトロンはレンズには問題ないものの、本体のVSL2の方がオートでSSが1/1000近くになると、なぜかシャッターが2秒くらい開いてしまう(マニュアルで撮れば問題ない、ただしマニュアルでは露出計もオフになる仕様)という故障持ち。ブルペンけが人ばっかりである。最近は地下鉄で出かけるのを避けているのでフィルムは使わず、基本デジタルなので良いのですが。
QBMマウントのツァイス=ゾナーが小さくて良く撮れて最高なので、
きっとこのツァイス=プラナーも楽しいだろうと思います。しかしQBMマウントのこっちのゾナー、4群4枚という構成らしいのだけど、ゾナーといいつつ実質ダイナロンだったりするのだろうか?