酔頭禿筆日記 sioux_pu’s diary

現像ソフトも編集ソフトもない撮ってだしです。というのもどうかな、と最近思っています。

α7&Orion15とPO3-3Mで、尾西の日米繊維交渉の痕跡を見てきました

 その昔、NHKの報道番組でとても印象の強い番組があった。

 1970年か1972年ごろか、広い空き地に集められた織機を、作業員の人が鉄のハンマーでばっこんばっこん叩き壊していた。夕日を背景にしてハンマーを振り上げる、とても抒情的な絵面だった。

 その番組を選んで観ていたのは、もちろんぼくではなく父。

 当時の我が家は貧乏とまではいかないものの、わりと倹約した生活をおくっていたようだ。初めて乗った自転車は、父の知り合いのお子さんが大きくなって乗らなくなったものを譲ってもらったものだったし、ソフトボールで使っていたバットは、軟式野球で芯をはずして打ってしまいひびがはいったもので、そのひびがバットの先だったので、短く切って小学生なら使えるようにしたのだった。

 そんなことで我が家には「使わないならもらってきてうちで使えないか試してみる」というマインドがあったからか 「織物の機械だって、こわしちゃうのならもらってくれば何か使いようがあるんじゃないかなーもったいないなー」と思ったのだった。

 日米繊維交渉で日本からアメリカへの毛織物・合繊の輸出削減にあたって、織物業者への補償策は

「補償金で織機を買い上げる」

だったとのこと。そうして買い上げた織機を廃棄する場面だったのである。 この政策は、なにがなんでも産業を継続できないようにしてしまう「産業浄化」ですよね。

 資料的な意味での織機もほとんど残らなかったようで、20年ほど前に、一宮市で「かつての織機が発見された」ということがニュースになったりした記憶がある。

 ぼくがテレビで見たのは、その保証金で買い上げられた織機をこわしている場面だったらしい。

 一宮市の西部、かつての尾西市あたりには役目を終えた当時の「のこぎり屋根」の織物工場あとの建物が、なぜか多数残っているようなので見に行ってきました。

 細い道が多いようなのでレンズは広角の28mmOrion15、寄りたいときは解像力の高いレンズでトリミングすればよいかなと思ってPO3-3M。奇しくもソ連製2本。

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 名鉄尾西線の終点、玉ノ井で下車、すぐにこんな建物が。

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 PO3-3Mは絞るとちょっとイメージサークルが足りない。

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 名古屋市中川区であれば、普通の農家に見える風な敷地でもこんな感じ。

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 上の工場は当日も稼働していました。「当時廃業せずに細々と事業を継続していた業者さんは、今では希少価値のある仕事ができるため案外利益を上げているらしいよ」というはなしを、津島市に住んでいる知り合いに聞いたことがあります。

 その知り合いは、「尾西の織物が地下水をガンガン汲み上げたせいで、津島は地盤沈下して海抜ゼロメートルになっちゃったんだよ」と怒っていました。

 木曽川にかかる尾濃大橋。

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 若宮神明社。こういうところは、つい撮ってしまいますね。

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 この敷地内に...

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 左の赤いペンキで塗られた建物は、当時の従業員たちの寮ではないか。中上健二の『日輪の輪』で、熊野から一宮の繊維産業に就職した女性たちがいなかったっけ?

 のこぎり屋根の工場、尾西地区にはなぜこんなに多く当時のまま残っているのだろう?地理的に名古屋圏への通勤圏内にあり、無理に新たな事業を起こさなくても生活はできる、使い途もないのにお金をかけてまで建物を潰さなくても、ということなのかな。

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 今回は、JR関西線で弥富まで行き、そこから名鉄尾西線で弥富→津島→一宮→玉ノ井と乗り継いだのですが、景色の変化に、旅行が好きな人の気持ちがすこしわかったような気がしました。

  弥富あたりの区画整理のされていない田んぼ、稲沢市の線路の両側に果てしなく続く銀杏が気になったので、次回の課題としたいですね。

 

 

 

現像上り待ちに、NEX6&Industar69 で名駅西

フレクサレットの現像をダイヤモンドカメラシュシュさんに出して、仕上がりまで1時間を名駅西方面へ。

フィルムの現像は、千種駅のすずきかめらさんが安くて親切なのでお願いしたいのだけれど、異動になってからは帰りが遅くなり、開店している時間に間に合わなくなってしまったのでやむなし。これまでいかに仕事をしないで給料をもらっていたかがわかる。

2台持ちのサブは、一番軽いセットのNEX6&インダスター69。このところ続けて広角を使ったので、35mmで換算42mmは使いやすいはず。

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若干のディープ感あり。

インダスター69、「実は絞ればシャープ」のはずだったのだが、帰ってから見ると、どうも曇ってしまっているようでハロハロの写真を量産してしまった。

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椿神明社が真夏の昼下がりのようだ。

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謎につつまれた廃墟的な何か。

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謎はさらに深まる。

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チサンホテル再訪。これくらいの光ならまだいいんですけど...

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なにをどう掲示するのか...

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もはや夢の中である。

すみません、反省して前玉を掃除してみます。

FlexaretⅥ & FUJICOLOR PRO160で東別院から堀川あたり

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ことしはデジタルばかりでフィルムで撮るのはきょうが初回。

年初からは、パワハラ的なものによるややうつ状態で、なるべくひとと接触したくなかったため、自己完結できるデジタルに頼っていたのだと思う。

配置転換で忙しくなったおかげで、気分も前向きになってきたところ。フィルム復帰にあたって、去年購入してまだ使っていなかったフレクサレットⅥの試写に出かけてみました。

「ややうつ」のときは、休日の朝はなかなか起きることができなかったのですが、本日は5時台に起床、洗濯機を3回廻して、床屋で(美容院ではないよ)散髪してもらうというアクティブな休日の出足。

今日の計画では、名古屋に住んでいながら訪れたことのない本願寺の東別院をスタートして、名駅方面へ歩いてみようかと。

撮影後は名駅でダイヤモンドカメラシュシュさんに現像をお願いして、そのあがり待ち時間のあいだに名駅西をNEX6で歩いてみるという予定ですが、男子ごはんの放送についてはすっかり忘れていました。これが老人力かw

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柱や瓦の色味がよいです。ただし、水平がとれていない病。

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並木のヤマボウシ。崩れずきれいにボケるようです。

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日置神社わきの稲荷社。もっと寄って鳥居に落ちている木漏れ日を写せばよかった。120フィルムだと12枚しか撮れないので慎重になる。

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好天なのでf11くらいまで絞って撮っているのだが、ずいぶん立体感のある写りになった。もうちょい左に振って撮りなさい。

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初フレクサレット、実はフィルム装填の際にスタートマークを合わせていなくて9枚しか撮影できなかった。いつもながらなかなかの迂闊さである。

フレクサレットでの写真、地味というのではないけれど、とても落ち着いた発色で好ましい絵がとれる。フードはステップアップリングに厚めのモルトを貼って無理やりかませてみた。振り子式のピント合わせは、慣れれば使いやすそう。個体の問題かもしれないが、シャッターはかなり強く押し込まなくてはいけないので、低速では手ブレに注意が必要ですね。

久々のフィルムでの撮影は、やっぱり楽しかったのでした。後半へ続く。

 

調子に乗って購入したけど使っていない第4回 栄から名駅へ Orion15 6/28 & α7

恒例の連休うつから1週間、何とかうつぬけしたので街中に出てみました。

覚王山の靴修理屋さんに靴のかかと修理をお願いしようと思ったのですが、1週間預かりとのことだったので、矢場町の修理屋さんにお願いすることにしました。

トップリフトの交換で1週間というのは、仕事で履く靴の修理をお願いできる業者さんではないですね。時間を問わない、趣味性の高い修理に特化しているということなのでしょう。

今日持って出たのは、焦点距離28mmで開放f値6というOrion15、存在価値が覚王山の靴修理屋さんと近いものがあるかもしれない(とってつけ)。

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いつもうまく撮れないビル 。 28㎜をつけてきて良かった。

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日陰の翼と直射日光を受けたプラネタリウム。Orion15は明暗差が強い場面には弱いのか。

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絞ってヘリコイド付きアダプタで最短付近まで寄ってみたところ。なかなかの写り。

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堀川で。

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歩いていると名駅南に出ました。

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BicカメラでLOMOのフィルムCN800を購入。名古屋駅の人混みを回避して亀島駅に向かったところ...

うわさのチサンインがありました。水平がとれていない。

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シリアルから1964年製のOlion15。なんだよ、年下じゃねえか、ふざけんなよ。

薄いブルーのコーティングをされているようです。

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望遠のほうが楽ですが、広角レンズも続けて使って慣れてくれば悪くないですね。

ヤフオクで入手したα7もだいぶくたびれてきたなぁ。だいじに使ってやらないと。

 

Kilfitt-Makro-Kilar D 1:3.5/4cm & NEX6

大型連休も後半にはいりました。

4日間の休みの前夜、午前3時ころに目が覚めてしまい、ついビールとお酒を飲んでしまって、当然ながら5月3日は二日酔いになってしまった。

二日酔いの解消を兼ねて、最近使っていないNEX6のご機嫌をとろうと持ち出してみました。

ヤマボウシとかヒトツバタゴなどが咲く時期なので、マクロレンズで花や虫を撮りたいと思って出かけたのですが、やや気温が低かったようで、昆虫はほとんど撮れず。

久しぶりに使うNEX6はやっぱり機嫌が悪くて、シャッターを切るたびにエラーメッセージが出ます。普通に撮影できているのですが。

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鉄線。

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ここは前にも撮った気がする。

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猫との距離感はやっぱりわからない。

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名古屋エデンはここだと思うのですが、こもったよりずいぶん鄙びた感じですね。

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ヤマボウシも結局、家からいちばん近い木を撮ったわけでした。

 

Leica Summaron f=3.5cm 1:3.5 & α7でささじまライブ24

岐阜県の某市で公務員として働いている長男氏が、名古屋で買ったスーツを受け取りに来るというので、「公務員ならば、JAICA中部の なごや地球ひろば にはいちど行ってみるべきではないか」とメールしたところ、ぜひ訪問してみたいとの返信があったので名鉄バスセンターで待ち合わせをして行ってきました。

じつをいうと、JAICAなごや地球ひろばにある「カフェ・クロスロード」でエスニックなご飯を食べてみたかったのでこじつけでつき合わせたのです。

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こちらは、エチオピア風チキンの煮込みシチュー「ドロワット」、ハラールチキンですが、モロッコのビール「カサブランカ」をたのんでハラール的問題は台無しにしています。

見ためも味も、松屋の「トマトカレー」 そっくりで、そう思いだしたら松屋のトマトカレーとしか思えません。それはそれとして、おいしいです。

長男氏がオーダーしたのは、シリア風 ほうれん草と牛挽肉炒め パスタ入りピラフ添え。「サバーニハ・ワルウルス」

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シリアの現状を思うとなんとも言い難いですが、ご飯はおいしいですね。お米は長粒種のよう。ピラフにまじっているパスタは、ラーメンぽい味か?

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しかし、名古屋市の一等地でこんなに余裕のある空間でお昼ご飯を供するお店が、1食600円でランチを出していていいんだろうか。

このあと、ささじまライブ24のなかを散策しましたが、妙におしゃんてぃーなお店、に何だかおしゃんてぃーなお客さんが集まっていました。

いまはすべてが新しくてきれいだから人が集まっているのだけれど、3年後にはテナントも人もみんな居なくなるんじゃないの?って心配です。

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屋上にあえて雑草を生やしたような場所もあって、ヘリコイド付きアダプターでアザミのような花を接写。Summaron開放ですが、ボケはすっきり。

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暗部もつぶれていない。

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今回のSummaronは、後期型の鏡筒にLマウントなので、ちょっとめずらしいらしい。